パターンジェネレータの設計製作

■前置き

前回の記事で電源拡張ボードについて触れたがそれを利用してマイコンの出力パターンに従った電源出力のオンオフ制御ができると面白そうだと考えた。

複数の電源電圧を任意のタイミングでオンオフできると今後のデバック業務の強い味方になるではないか、ということでもあるし自作の電子工作の幅も広がるというもの。

以前に電子負荷のEN端子をマイコンで駆動できないかなーなどと考えていたがまさにそういうことができる。

電源電圧も固定値を出力するのではなくマイコンからの信号でリニアに変化させることができれがFG(ファンクションジェネレータ)のような使い方も今後想定されるし面白そうだ。

そうそう、パターンジェネレータがなぜ必要かというとFGは最大でも2chしか出力がないからだ。

今回製作したのは5chのパターン出力が可能であるためFG3台分の仕事をしてくれる。

今後の活躍に期待。

 

■パターンジェネレータの製作

上記でも書いたがFGでは出力端子が2ch程度しかないため製品のシーケンス動作の検証などを行うためには台数が必要だ。

しかし個別のFGを用意したとて、これらが同期して動いているわけではないので各出力の開始時間をそろえることができずあまりよくない。

このような背景からPG(パターンジェネレータ)を作ることを考えた。

まずは回路図とアートワークを見てほしい。

パターンジェネレータの回路図

パターンジェネレータのアートワーク

じつはこの基板は一回ミスってしまったのでVer.2である。

まだ発注はしていないがデバック段階でもう一つ問題を抱えているのでストップしている。

因みにこの記事を読んで知っている人がいたら教えてほしいのだが最終段のプッシュプル出力でLowにきれいに落ち切ってくれない現象が発生しておりどうしたらいいのか考え中。

動作としてはマイコン出力をトランジスタのオープンコレクタでレベルシフトして出力を一回反転させ、その波形をプッシュプル出力している。

反転回路の下段抵抗が10kΩだと大きすぎるのかもしれない。(全部10kΩという脳死はよくない)

もしくはデュアルトランジスタがあまりよくない気もしている。

今回はとりあえず一次試作の間違っている点について回路図を書き直しただけだが出力バッファも書き換えるべきか思案中。(電流容量の大きい単体のトランジスタに置き換えるか?)

もしくはフォトカプラによるバッファリングもありなのではないかと考えている。(TLP250などは出力電流が1.5Aも流せるのでFETのゲートドライブも可能)