ene-1車輌の設計製作

 

■前置き

今まではエコデンレースに出場することを目標にショボイ知識とお金をやりくりしながら取り組んできた。

そのエコデンレースも車輌が出来上がった年のエントリー期間が一週間しかなかったため見逃して出場を逃してしまった。

それはいいとしてもその年の大会で終了するということで悲しみに暮れ、作った車輌はただの鉄の塊、産業廃棄物、どないすんねんと頭を抱えていた。

2022/7/31に三重県鈴鹿サーキットに赴いた。

ene-1鈴鹿サーキットチャレンジという電動機車輌のレースが開催されており、エコデンレース車輌をそのまま流用したような車輌が鈴鹿サーキットのフルコースを走っている。

この大会はエコランという競技名で知ってはいたけれどその当時はエンジン主体の車両で走っていたため電動機付きの車両での大会があるとは知らなかった。

情報を持っていることと実際に見て触れて感じるのとでは大きな違いがある。

鈴鹿サーキットのホームストレートを見たこともないスピードで走り去る電動車輌には目を奪われた。

「この大会に本気で参加しよう」と思ったのである。

今年の夏のボーナスが入った。

それを元手に今まで金をかけずに車輌作成していたがもうそれはやめることにした。

 

■本文

必要な角材を大量に買い込んで現在写真の通の車両を作成中である。

 

f:id:Rightblue9:20220829075721j:image

 

車両制作にあたっては3Dプリンターを駆使している。

特にタイヤの取り付け部は形状が複雑で応力もかかる部分なため特注の金属加工が必要になる部位である。

しかし実際のモノを作り切らないうちに発注してしまうと長さが足りないとか穴の位置が良くないとかで何度も作り直す必要があるはずで、そのへんのバグ出しも兼ねて3Dプリンターで出力した部品で整合をとって綺麗に組み上がる部品の図面から発注することにした。

 

f:id:Rightblue9:20220829080243j:image

f:id:Rightblue9:20220829080255j:image

 

これは一番複雑な前タイヤの取り付け治具である。

タイヤの軸受と同時にハンドル操作に対応したリンク機構を備えている。

前に使っていた三輪自転車から部品を流用しているが方持ちでタイヤの軸を支えなければならないので軸受の強度が必要な部分となる。

現状やっとうまく取り付けれる形に出来ているがこれを作るまでに3回作り直した。

3Dプリンターは部品の出力に時間がかかるので1つの部品に丸一日かかる。

従って制作にだいたい一週間かかった。

PLAは意外にも強度があり、現在補填率は20%で作っているがおそらく人が乗っても壊れなさそうな強度である。

現状ここまできてまた問題が発生しており、流用部品のロットエンドが片方だけ逆ネジになっていた。(三輪自転車ではハンドルの軸から直接タイヤを動かしていたのでリンク長を調整できるようになっていたため)

したがってロットエンドを買い直す必要がある。

となると必然的に全部再設計となる。

果てしない。

まあ作るのに果てしなく時間のかかるプラモと思って気長にやることにする。