前回に引き続きタイトルの通りやっていく。
ちょっとおさらいすると、下記2パターンでノイズ除去を試みた。
①π型フィルタ
L = 1uH
C = 100uF (積層セラミック)
②LCフィルタ
L = 330uH
C = 1000uF (電解コンデンサ)
このとき、①のパターンではスイッチングノイズのヒゲの部分しか減衰しきらなかった。
しかし、②のパターンでは三角波の方も角が取れて振幅が小さくなっており高周波成分がより多く除去されていることがわかった。
それで
何でこんなことをしているかと言うと、自作のトランジスタアンプのホワイトノイズとなって何もしていないのに「ジー」と言う音がスピーカーから出てきてしまう事が発端となっている。
従って今回は②のフィルタ有り無しで出力波形にどれほど差が生じるか試すことにした。
以下はそのときの波形。
フィルタを通さなかった場合の出力波形
フィルタを通した場合の出力波形
見る限りだとあまりピーク値に変化は見られなかったものの、フィルタ無しの場合は大きな揺らぎが載っている事がわかる。
比べてフィルタ有りの場合は全体的に振幅が下がっており、揺らぎも無くなっている。
実際に何も繋げない状態でスピーカーからのノイズを聞いてみたところ、フィルタの有無でノイズ有無がハッキリ分かれる結果となった。
これはおそらくフィルタ無しで見られる大きな揺らぎの差分が影響しているのだろう。
揺らぎ分はスピーカーで鳴らせてしまうレベルにあるのだと思う。
それより小さいレベルに下がったフロアノイズではスピーカーを駆動するだけの電力はなく、結果的に無音の状態にする事ができたのだと思われる。
■余談
今回のノイズ除去に関連して色々なことを調べた。
フィルタの設計方法や種類、ノイズについての知識もついた。
この中でも特に面白かったものがツェナーダイオードの定電圧回路に関するものである。
具体的には以下の記事を参照した。
http://www.gxk.jp/elec/musen/1ama/H13/html/H1312A17_.html
https://oba-q.com/?page_id=223
この両者の記事がとても参考になった。
そもそも「ツェナーダイオードで定電圧回路なんか簡単に作れるじゃん」と思い付いた浅はかな私は早速秋月電子でツェナーダイオードを探し始めた。
まあ色々とピンキリあって何を選べばいいかよくわからない。
従って使い方を調べることにした。
なんと、ツェナーダイオード単体で電圧クリップした場合には広帯域のノイズ源になるらしいのだ。
またノイズか!
と思ったがよく記事を読んでみる。
なるほどつまり電圧クリップする閾値付近で入力電圧とのせめぎ合い?のような事が起こって結局これも三角波を発生させる事になると言う話らしい。
三角波のリプル除去はとても面倒だ。
やめにするか〜と考えていたがどうも気になる。
秋月では普通に安い金額で大量に売られている。
使っている人がいっぱいいる証拠だ。
従ってもうちょい調べることにする。
すると、抵抗を直列に接続すればいいと言うことらしい。
これが記事①の話だ。
しかしこれはツェナーダイオードの電力量を超えない範囲でしか扱えないとのこと。
ではどうするかと言うと、シャントレギュレーターと言う形で回路を構成してやってパワートランジスタかmosfetをスイッチングさせると言うもの。
これが記事②の方法。
スイッチングと聞くともはや反射的に脳内で(=ノイズ)の式が出来上がるようになってしまったが、シャント抵抗で電流モニタしながらトランジスタを制御するので多分大丈夫なんだろう(知らんけど)
とにかく収穫が多かったので忘れないように書き残しておく。
以上、長文駄文失礼