電子負荷の設計製作

前回で作成するものリストを作っていたのでそれを基に今回作成したのは電子負荷である。

電子負荷は前から作りたいと思っており、これから作るDCDCインバータの出力能力を評価するための機器としてほしかった。

また、市販のスイッチング電源の出力能力なども測りたいと思っていたし、その他の発熱試験などにも利用できればと考えていたためディスクリートで組むより先にCADの力がついてよかったと思っている。

で、今回作った回路が以下の通り。

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電子負荷 回路図

今回はそれぞれの回路ブロックがどこで何をしているのかわかりやすくしてみた。

ではそれぞれの解説である。

 

■Power swich shattering protection

名前の通りで、スイッチで電源回路を直接駆動するとチャタリングが生じてしまうためmosfetを間にかませることでそれを防止している。

 

■Linear regulator

参考にしたサイトなどではレギュレータなどは使用せず単に抵抗分圧によってリファレンス電圧を生成していたが、今回はある程度の電圧範囲でも駆動可能なようにレギュレータを組むことで回路の電源変動に対応しようという試みで組んだ。

また、後段のパワーmosfetを駆動する分で1ch使った余りがもったいなかったため、それの流用としても使うこととしている。

 

■Double Sw

回路図記号でニコイチの三極スイッチがなかったため回路図上で書き示している。

mosfetの駆動回路の電源で欲しい電流値に設定してから外部電源に切り替えて電流を流す、というような使い方を想定している。

Dummy抵抗は電流モニタのためのもので、ここに電流計を接続することで電流をモニタする。

また、電圧計もそこに入れ込んでしまえば供給電圧もわかる。

駆動回路側の電圧が見れるし、外部接続回路の電圧も見れる。

一石二鳥の使い方なのではないだろうか。

 

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電子負荷 AW

上記がアートワークである。

この回路規模で50㎜×50㎜に収まっているのはなかなかすごいのではなかろうか。

大電流駆動の部分では配線パターンを太くすることで焼けきれるのを防ぐ。

また、今までは取付穴を付けていなかったが今回はきちんと筐体に固定することを前提にした。

大電流が流れる経路が空中でプラプラしていたら怖くてたまらない。

 

とりあえず以上ですべて。

そして今まで作ってきたアートワークを基にすべてガーバー出力して一気に発注をかける予定。

そうすれば輸送費が安くなる。

ついでに秋月電子で実装する部品どもを買えば完璧である。