電子負荷の設計製作3

長いことブログを更新できていませんでした。
色々と仕事が忙しくリモート環境により平日の遅くまで仕事ができる環境になってしまったためあまり好きなように活動できていないのが現状です。
とりあえずちょっとだけ進んだ点をこの連休を使って更新していこうと思います。

まず、電子負荷の設計でよくない点が何点かありました。

1.LED表示が表面実装部品では視認できない。
2.可変抵抗器などの外付け部品の配線はコネクター式にする。
3.シャント抵抗の配線に対してスルーホールが小さすぎる。
4.FETの放熱が追い付かづ1A程度しか電流を引くことができない。
5.大電流ラインがサーマル接続になっており電流容量が足りない可能性。
6.大電流ラインのマイクロビア追加。(電流容量と放熱性を上げるため)
7.温度検出によるファンの回転数調整

などなど、課題は山積みで大幅に手を加えなければいけず億劫になっていました。
とは言え少しだけ進んだ点もあって、前回のタッパー筐体かアルミ筐体に変更しています。
理由は発熱の問題を回避するために大型のヒートシンクに付け替えたこととファンを30㎜⇒80㎜に変更したため筐体に入りきらなくなったからです。

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上記で上げた課題に対して4と7については小修正で対応しています。
4.FETの放熱が追い付かづ1A程度しか電流を引くことができない。
7.温度検出によるファンの回転数調整
具体的に見ていきます。

・4について
FETの発熱ですが、前回作成したものはFET1つで対応していたこととヒートシンクを付けていなかったため発熱しっぱなしになっていました。
従って3パラにしヒートシンクを取り付けて筐体外部に熱を逃がす構造にしました。
これによって従来のものよりも電流を分散できるのと放熱性が向上するので流せる電流量を増やすことが可能です。

・7について
これはまだ回転数調整できていませんが前回のファンは小さすぎてほとんど放熱性に寄与していませんでしたしたがってより強力にするために30mm→80mmに変更しています。(上記で書いている通りです。)
従ってこれも放熱性に寄与し、流せる電流量を増やすことができました。

負荷試験
以前の電子負荷の場合、最大で1A程度が限界でしたが電流分散と放熱性の向上で5Aくらいまでは許容できるようになってきました。
ただ、どのタイミングで壊れるのか不明なためあまり調子に乗れずこれ以上の電流が流せるかどうかは確認できていません。
現在再設計中の電子負荷ではサーミスタ(MCP9700)を導入して温度管理しつつファンの回転数をうまく調整し、破壊に至る温度付近に到達したらエラーアンプを介して回路停止するような機能を実装するつもりです。