基板発注した話

皆さんはKiCADと言う回路CADをご存知だろうか。

フリーソフトで回路図の作図からフットプリントの作成、アートワーク、ガーバー出力が可能。

ここで作ったガーバーデータでFusionPCBやP板.comなどに発注をかければ自分の設計した基板が2〜3000円で作る事ができる。

以前にある雑誌でそのKiCADのソフトが入っているCD付き雑誌を買ってあったのだが長い事放置していた。

そして去年の末頃になって久々に掘り返してきて驚愕したのを覚えている。

なんでこんなすごいやつを長年放置してたん?

いや、言うても1半年くらいだけども。

と言う事で使い方のチュートリアル動画がデータに同封されているので見ながら一通りの操作をして基板発注の手続きもしてみた。

出来上がった基板は申し分ないもので、このクオリティで作れるなら色々と試すべきだなと期待に胸膨らませたのが今年の1月。

そして月日は流れ、DCDCコンバータの設計を現在進行中であるがなかなか進まないので「さっさと何かしらの基板で発注しようぜ」と思って逆電圧保護回路を書き上げて発注したのが今日のついさっき。

回路図は以下のようなもの。

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逆電圧保護回路

いやいやこんなん瞬殺でできるやん?
私も初めはそう思っていましたよ。
でもね?以外に大変だったのでその辺の苦労を津々浦々と書き綴っていこうじゃないか。(だれとく)

まず回路図の作図であるが、これはそんなに大変じゃない。
色々とCADを触っている人なら大体直感でわかる。
ただ、画面スクロールがやりずらいなぁと多少思うのと、線の引き直しがめんどいなと思う程度である。
で、そこまではいい。
よく他の回路図も書くのに使用しているので手順は慣れてきている。
しかしフットプリントを作るらへんで慣れない作業が入ってきてなんだか難しさを感じた。

まずフットプリントエディタを開いてコンポーネント名で新規作成しデータシートに従ったパターンを作図していく。
特に難しい作業はないのだが動画の手順を見ながら文章にまとめつつやっていたのでとても骨が折れる。

数分の間に無数の操作を繰り返すのでそれらを必要な情報にまとめて文章に書き起こし、そのうえで自分の作った回路図に対していろいろと行わないといけない。
正直やっているときは気が遠くなる感じであった。(2週間前の事です)
で、部品一個分がやっと終わって「さあ次だ」という気持ちになかなかならなかったのでその日は投げ出した。
別日に抵抗か何かをやったときはチュートリアルがスルーホール部品のみの構成であったため「SMDのランドはどうやって作るねん」と突っ込み入れながら調べてなるほどなるほどといった感じで進めていく。
そこで力尽きてまた放置。
三度目の正直でやっと全部の部品を作り終わったのが今日。
よしよし、山場を越えたぞと意気揚々。
それぞれのコンポーネントにフットプリントを割り振っていよいよアートワークだ!
めちゃくちゃ適当な基板外形(50mm×50mm)を書いて部品をフットプリントをインポートじゃーとやった時にエラー続発。
なんでやねん...
困難ばっかで困るんやけど、困難だけにね☆(*'▽')<やかまし
とかなんとか狂気を保ちつつ冷静に判断、なんとかインポートできた。
そしてついにお待ちかね配線引き引きしましょうね~とやったが部品が少なすぎるのでやりがいもくそもない。
GNDベタも全面に張り巡らせるから難しくもなんともない。
やりがいない、ないないばかり言ってんじゃねえ(-_-メ)
ほらそんなこと言ってるからDRCチェックで部品のパッド間でクリアランス未達のエラーが出てるじゃねーか。
で、こいつがどうすりゃいいのか全くわからなかったので放置して取りあえずガーバー出力した。
検図の時点で別に問題なさそうだったのでもうこれでもういいやと思ってそのままFusionPCBにデータアップして発注しちゃった☆ミ
でもいいでしょ。
会社の仕事でもあるまいに、個人の趣味でやっているのだから。
そのうち何度も作り続けていればなれるはず、そうに違いない。
そう思って続けていこう。
そう考えていた。
そして改めて発注した基板の回路図をみて大きなミスに気が付く。

...MOSのピン配おかしくね?

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アートワーク(部品面)

なんでMOSのゲート端子が電源の+端子と接続されとんねん。
そんな使われ方一度も見たことないぞ。
そう、回路図の作図に時間を使いすぎて修正箇所を忘れたままやってしまったようだ。
ご愁傷様である。
まあ仕方ない。
これもまた経験だ。
2000円でピン配が違うだけの基板が出来上がるだけである。
足をどうにかこうにか無理やり曲げて実装すればいいのだ。
そしてその修正版をもう一度作って作図からすべてやり直せば手順がより一層頭に入るというもの。
プラスに考えようぜ。
発注した後のアンケートに答えたので10ドル分のクーポンも手に入れたし。
これで半額でまた作れるやんけ。
そうしよう。
うん。
そんな感じでこう。

書いていて思ったんだ。
本当はこの操作のここがめんどくて~って記事にするはずだったじゃん、書き初めのところそう言ってたじゃん。
でもね、わたしの未熟さしかないのよ。
やってればふつうの部類だと思うよ。
いやむしろ簡単かもしれない。
チェックとか結構ざるだし。
細かくは間違えてても基板は出来上がってくるし。
なのでもっと精進します。
数をこなして100mm×100mmの基板に部品詰め詰めのやつとかだったら一日でできるようになりますから許してください。

次はUVLOかもしくは過電流保護回路のいづれかを作ります。
よろしく。